発がん物質報告書第14版(米国) :248種類の物質を発がん物質と指定

発がん物質報告書第14版(米国) :248種類の物質を発がん物質と指定

米・保健福祉省が第14版となる『発がん性物質報告書』を発表し、新たに7種の物質が加わり、計248種の物質が発ガン物質と指定された。
新しく指定された7種の物質は、ぞれぞれトリクロロエチレン (trichloroethylene)、コバルト、コバルト化合物及び癌に関連する5種のウイルスである。この5種のウイルスは、エイズウイルス1型(HIV−1)、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV−1)、エプスタイン・バール・ウイルス(EBV)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCV)である。
この5種のウイルスは20種を超えるがんと関係がある。
HIV−1:免疫系統を攻撃し、エイズを発病させる。免疫系統が弱まると多種癌に罹るリスクが増加する。ホジキン病、ホジキンリンパ腫、肛門と生殖器の癌、カポジ肉腫、肝臓癌など。
HTLV−1:疫学と分子研究によるとHTLV−1は成人T細胞白血病/リンパ腫を発病させる。
EBV:ヘルペスウイルスの1種。主に唾液を通じて感染。これはよく見かけるウイルスで、世界の90%以上の成年が感染している。ほとんどの人は感染しても症状はない。時折、EBVは伝染性単核球症を発病する。研究によるとEBVは4種のリンパ腫と2種の上皮腫を発病する。
KSHV:唾液を通じて感染。また、性接触感染、血液感染、母子感染もある。研究によると、KSHVは多数の癌と関係があり、カポジ肉腫や2種の非常に稀なリンパ腫を含む。
MCV:皮膚上に存在するウイルスである。症状がでたり、癌を発病することは大変少ない。研究によるとメルケル細胞癌を発病する。

全世界で12%の人間の癌はウイルスに起因し、5種以上のウイルスに効果のあるワクチンがまだないことを鑑みると、感染予防は大変重要である。

最新版の報告書では、多数の異なるタイプの環境因子(物質)が鑑定された。化学品、感染性病原体(ウイルス)、物理因子(X線と紫外線照射)、化学混合物(mixtures of chemicals)など。

注意が必要なのは、この報告書で指定された物質は癌になるリスクがあるが、その物質またはウイルスが癌を発病する事を意味している訳ではない。癌が発病するかは複数の原因があり、人体の物質に対する敏感性、接触した数、接触時間の長さなどを含める。

原文:四川省CDC 2016年11月9日掲載記事より