【医療衛生情報】中国へ渡航時に推奨される予防接種と感染症

【医療衛生情報】中国へ渡航時に推奨される予防接種と感染症

  今回は中国で生活する際に推奨される予防接種の内容と、感染症についてお伝えしたい。
  中国法定伝染病報告の統計によると、ウィルス性肝炎、狂犬病は死亡数の上位を占めている。肝炎で多いのは、汚染された水や食べ物から感染するA型・E型ウィルス性肝炎と、汚染された血液や体液により感染するB型・C型ウィルス性肝炎だ。E型肝炎に対するワクチンはないため、特に妊娠している方は飲食物の衛生に注意する必要があると言われている。また、中国にはキャリアと呼ばれるウィルス保有者が大変多いため、時に注意が必要となる。
   
<<予防接種の方法(成人)>>

1、A型肝炎
接種回数:3回
2~4週間隔で2回摂取し、その24週後(約半年後)に3回目接種
(3回目の接種が1~2年後になっても、最初からやり直す必要なし)
*免疫を持続させるため、5~10年ごとに1回接種を受けるとよい。

2、B型肝炎
接種回数:3回
4週間隔で2回接種し、その20-24週後(約半年後)に3回目接種
(3回目の接種が1-2年後になっても、最初からやり直す必要はなし)
抗体がついたかどうか、3回目接種の4週間後に血液検査を行うとされている。
*免疫を持続させるため、5-10年ごとに1回接種をうけるとよい。
*10歳未満の接種については、半量の0.25mlの接種が可能。

3、破傷風
接種回数:3回(既に接種している場合は1回)
初めての場合は3-8週間隔で2回接種、初回接種後6ヶ月後に3回目接種
*以前に接種済みの場合は 1回接種のみで可(20歳以前の3種混合ワクチンに含まれるため、成人は1回が多い)
*数年~10年ごとに追加接種した方がよい。

4、狂犬病
接種回数:4回接種(中国方式)6回接種:(日本方式)
中国方式は、初回接種日に2回分のワクチン接種、7日、14日目に1回ずつ
日本方式は、初回接種日を0日として、以降3,7,14,30、90日の計6回
WHO方式は、初回接種日を0日として、以降3,7,14,30日の計5回

5、日本脳炎
接種回数:3回(既に接種している場合は1回)
1-4週間隔で2回接種、その後、初回接種してから約1年後に3回目接種。
*以前に接種済みの場合は1回接種のみで可
*免疫を保持するためには4-5年に1回の追加接種を行うのが望ましい。

なお、身体の状態や医師の判断により変わることもあるため、受診した医療機関の医師の指示に従うのがよいだろう。

<<症状 と 感染経路>>

1、A型肝炎
感染経路:糞口感染
(ウイルスに汚染された水や氷、野菜や果物、生の魚介類、肉類など 特に生カキに注意)
症状:風邪症状に似ている。発熱、黄疸、全身倦怠感、食欲不振、頭痛、咽頭痛、下痢など
潜伏期間:1-2ヶ月
中国で生ものを食べる場合は、注意が必要だと言われている。

2、B型肝炎 
感染経路:血液感染 性交渉感染(汚染体液との接触、針刺し事故、性交渉など)
症状:倦怠感、発熱、黄疸など
潜伏期間:1-6ヶ月
HBVキャリアやその家族、パートナーの他、海外長期滞在者などは、B型肝炎ワクチンの接種が推奨される。

3、破傷風 
感染経路:破傷風菌は土壌中に存在し、創傷部位から体内に侵入して感染
症状:破傷風菌が産生する毒素によって、最初は、口が開けにくい、首筋が張る、体が痛いなどの症状があるが、
重症になると口や手足のしびれ、痙攣や呼吸困難に至る。
潜伏期間:平均7日
外でケガをしたり、動物に噛まれたりした時には、予防接種を受けたほうが望ましいだろう。

4、狂犬病   
感染経路:動物 (犬、猫およびコウモリなどの動物に噛まれたり、引っ掻かれた傷口から感染)
症状:発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛など風邪症状に似た症状、悪化すると錯乱、興奮状態などの脳炎症状を呈し、
最終的には昏睡から呼吸停止に至り、発症すれば100%死亡する。
潜伏期間:1-3ヶ月
中国では飼われている犬がたくさんいるが、必ずしも狂犬病の予防接種をしているとは限らないため、
むやみに近寄らない方がいいだろう。噛まれた場合はすぐにきれいな流水で洗い流し、専門の医療機関に受診することが望まれる。

5、日本脳炎
感染経路:日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播する(ブタ→蚊→ブタの流行)。 
一方ヒトは、ブタから感染した蚊に刺されて感染する(ブタ→蚊→ヒト)。
症状:発熱、意識障害、運動麻痺など
潜伏期間:約7日
蚊に刺されないように注意したほうがよいだろう。
これらの潜伏期は身体の状態,感染した病原体の量や病原性によって変動するため、
身体に異常がある場合は、医療機関を受診し医師の指示に従うのがよいだろう。
予防接種をする際には、日系クリニックや外資系の病院においても、ワクチンの在庫状況により接種できないこともあるため、あらかじめ確認し接種可能な病院を手配する必要があると言える。

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