【中国医療情報】中国で海外出産、気になる施設や費用について

【中国医療情報】中国で海外出産、気になる施設や費用について

 日本から中国に来て、海外での妊娠・出産を経験される女性が増えている。特に、中国の都市部ではクリニックを中心に、外国人でも安心して検査を受けたり入院できる医療機関が多くなっており、選択肢が広がっているようだ。

 そこで、チャイナプラン通信担当の私も将来利用するかもしれない中国の産科事情について、シリーズでお届けしたい。第1回は、出産施設の利用について日本との比較で調べてみた。

【中国で出産できる施設は?】

 日本で出産を考える場合の選択肢としては、産科のある病院と助産院がある。なお、大学病院や大きな総合病院では正常分娩も扱っているが、合併症などの何かしら問題を抱えた妊婦が多い。一方、助産院では正常分娩を扱い、もし異常があれば提携している総合病院へ搬送することになる。なお、日本の助産院は、きれいでサービスもよく、食事も豪華になってきている。
  中国では、個人開業の病院では出産できず、公立もしくは外資系総合病院、婦女保健院が選択肢となる。外国人向けの医療機関であれば、基本的に英語が通じるうえ、日本人医師や日本語が通じる病院も増えているし、EAJなどからアテンド通訳を依頼することもできる。後述するように費用はかかるが、消毒など衛生面も心配ないだろう。なお、日本でいう助産院は中国にない。

【出産予定日が近いとき、緊急時への備えは?】

 出産予定の医療機関が手配できたとしても、自宅の近くにあるとは限らない。急に産気づいたとき、蘇州の自宅から上海の病院まで自力で行けるか心配という声も多い。
 中国では、救急車を呼ぶよりタクシーを利用したほうが早い場合もある。また、出産予定日が近づいたところで、病院の近くのホテルに宿泊する人もいる。出産に関しては海外旅行保険が使えないため、入院費用を抑えることを目的に、医師と相談の上、日程を決めて薬剤を使用した誘発分娩で計画出産をする人もいる。
 海外での出産を控え、緊急時にどうするか、どこへどうやって行くかは事前の情報収集が不可欠である。より安心安全に出産するためには、家族や医師とよく相談しておくことが大切である。

出産施設、中国と日本の違い


【分娩方法は選べる?】

 上海などの都市では様々な国の文化・考え方が入ってきており、自然分娩より無痛分娩を希望する人も多く、そのようなニーズに応える医療機関が増えてきている。そのため、帝王切開、水中出産、無痛分娩など日本より選択肢が多いといえる。本人がどんな出産スタイルを望んでいるかによって、出産施設を選ぶことが大切である。
 日本では、足位(逆子)や異常があった際に帝王切開を行うものだが、中国では経済的な面から計画出産がよいという理由で帝王切開を希望する人が多い。よって、医師と相談の上ではあるが、自分の意思で帝王切開を行うことが比較的容易にできる。

【入院期間は?】

 日本では、自然分娩の場合で大体5日から7日。帝王切開の場合で7日から10日が入院期間の目安となる。ただし、初産婦と経産婦でも異なり、本人の希望により母児ともに問題なければ早めに退院できる。また、入院中に助産師が乳房ケア、産後の生活の仕方、沐浴の仕方など、詳しく教えてくれるものである。
 これに対し、中国では自然分娩は3日で、帝王切開だと5日から7日で退院となる。入院期間が短い上に、乳房ケアや産後の指導はほとんど期待できないのが実情であるが、入院中に新生児向け予防接種を受けられる医療機関は多い。

【入院費用は?】

 日本では、健康保険の出産育児一時金(現在42万円)が医療機関に直接支払われる制度があり、入院費用もその前後で40-50万円程度の施設が多い。
 中国では、一般の総合病院で、6人部屋5千元から、2人部屋1万元程度。外資系クリニックやVIP棟では、4万元から6万元のところもあり、施設やサービスによって料金の格差が大きいといえる。また、ミルクや紙おむつなどは入院の際に自分で準備しなければならない。
 最後に支払について、妊娠・出産に関する受診・入院は基本的に海外旅行保険の対象外となり、キャッシュレスサービスも使えず自己負担となる。ただし、日本の公的健康保険に加入しているなら、海外で出産した場合でも、書類を揃えれば出産育児一時金を請求できる。

妊婦2


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