【医療衛生情報】中国法定感染症報告、約1 / 3がB型肝炎

【医療衛生情報】中国法定感染症報告、約1 / 3がB型肝炎

 中国国家衛生・計画生育委員会が近日発表したデータによると、B型肝炎は中国において健康被害を引き起こす重大な感染症の一つとなっている。B型肝炎、肝硬変、肝癌に対して世界で最も多額の社会的コストを支払っている国は中国である。
 
 中国の法定感染症直報システムの中で、B型肝炎の報告例は全ての法定感染症の中で長年トップであり、総感染症数の約1 / 3を占める。2006年の全国血清疫学調査によると、1歳~59歳の人を対象としてB型肝炎ウイルス表面抗原(※1)の保有率は7.18%であり、そこから見積もって計算すると、全国のB型肝炎ウイルスの表面抗原の保有者は約9300万人である。

 全世界で3.5億人のB型肝炎ウイルス保有者の中で、中国人は1億人近くを占めている。全世界で毎年約70万人にのぼるウイルス性肝炎に関連した死亡例の中でも、中国人が50%近くを占めている。また、中国において毎年B型肝炎の新感染者は10万人にも達しており、B型肝炎ウイルス感染とそれによる慢性肝疾患は中国が現在直面している深刻な問題となっているのだ。

B型肝炎



 B型肝炎に対し最も安全で、効果的な措置としてB型肝炎ワクチンの予防接種がある。B型肝炎ワクチン接種後、80%~95%の人は免疫能力を持ち、保護効果が20年以上持続しうる。B型肝炎ウイルス感染は、原発性肝臓がん(※2)の主な原因となるため、B型肝炎ワクチンの接種で原発性肝臓がんの発生を減らすことが可能である。D型肝炎ウイルスはB型肝炎ウイルス感染と同時に、またB型肝炎ウイルス感染下でのみ発生する為、B型肝炎ワクチン予防接種はD型肝炎ウイルスの感染も予防できる。

【注釈】
※1 B型肝炎感染の検査室診断は、B型肝炎ウイルス表面抗原(HBs抗原)の検出によって行う。
   HBs抗原が陽性であるということは、現在の感染(急性または慢性のいずれか)を示している。

※2 原発性肝がんは、肝臓から発生したがんで、「本籍地」は肝臓。
   肝臓を形作る細胞ががん化してしこりを作ったもの。

原文:健康報ネット 2013年7月29日掲載記事


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