【医療衛生情報】人感染鳥インフルエンザA(H7N9)診療方案

【医療衛生情報】人感染鳥インフルエンザA(H7N9)診療方案

    人感染鳥インフルエンザA(H7N9)は、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスが引き起こす急性の呼吸気道の伝染病である。鳥インフルエンザA(H7N9)を有効にコントロールし、死亡率を下げるために重要なことは早期発見、報告、診断、治療することである。

【感染源】
(1)感染源 
現時点ではまだ明らかではないが、既往の実績及び今回の症例疫学調査によると、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染した鳥類及びその分泌物又は排泄物であることが推測される。依然、ヒト・ヒト間で感染する確かな証拠はない。

(2)感染経路 
気道を通じて感染。感染した鳥類の分泌物又は排泄物等と濃厚接触で感染。直接ウイルスに接触しても感染しうる。

(3)ハイリスク群
現段階では主に鳥類の養殖、販売、屠殺、加工に従事する人。及び発症の1週間以内に鳥類と接触した人である。

【臨床症状、診断】
    インフルエンザの潜伏期間及び鳥インフルエンザA(H7N9)の感染症例の調査結果によると、潜伏期間はおよそ7日以内であること確認された。

(1)症状
    患者の一般症状はインフルエンザ同様の症状で、発熱、咳、少量の痰、頭痛、筋肉痛と全身不調を伴う。重症患者の病状の悪化は速く、5-7日で重症肺炎の症状に変わる。体温はほぼ39°以上を持続し、息苦しく、血痰を伴うこともある。急速に悪化した場合、急性呼吸促迫症候群、膿毒症、感染性ショック、意識障害及び急性腎損傷等の症状もある。縦隔気腫、胸腔に液体がたまる等の病状が現れることもある。

(2)実験室検査
 1.  血液常規検査。白血球数は一般的に多くない、又は少ない。
    重症患者の場合には、白血球数及びリンパ球数は少なく、血小板の減少も伴っている。
  
 2.  病因学検査。抗ウイルス治療する前に必ず呼吸気道サンプル(鼻咽頭スワブ抽出物、咽頭うがい液など)を採集し
        指定の機関へ送検する。
    →下記のフローチャートへ

H7N9鳥インフルエンザウイルス
 
(3)胸部画像検査
    肺炎を患った患者の肺にはフレーク形の映像が出てくる。重症患者の病変は速く、両肺に多数のすりガラス陰影及肺硬化影像が映し出され、胸腔内に少量の液体が貯留することもある。急性呼吸窮迫症候群(ARDS)が発生した際、病変の範囲は幅広くなっている。

【治療】
  (1)臨床診断を受けた者と感染者は隔離治療を行う。
  (2)対症療法。酸素、解熱薬、鎮咳去痰薬等の応用。
  (3)抗ウイルス療法。インフルエンザウイルス薬はできるだけ早期に服用する。

 1、抗ウイルス薬物使用原則
 (1)抗ウイルス薬物使用前に呼吸気道分泌物のサンプルを採る。
 (2)抗ウイルス薬物はなるべく病状が出てから48時間以内に使用すること。

 2、ウイルス・ノイラミニダーゼ阻害剤:
 (1)オセルタミビル (oseltamivir) 商品名:タミフル
 (2)リレンザ(Zanamivir)
 (3)ペラミビル( Peramivir )
 重症患者或は薬を飲み込むのが困難な患者は、ペラミビルの点滴を使用。
 しかし、今までの臨床データが少ないため、不良反応の観察が必要。
 ※軽い病状の病例にはオセルタミビルとリレンザを勧める。
  ウイルス検査陽性状況により治療期間を決める。
  
【転科及び退院の標準】
  (1)基礎疾病或は合併症で長期の入院治療の必要がある患者は、鳥インフルエンザA(H7N9)の検査結果で2回連続陰性が出た場合、隔離病室に相応する病室、科室に移り治療を続ける。
  (2)体温が正常で臨床症状が無く、呼吸気道サンプル鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス検査結果で2回連続陰性が出た場合、退院が可能。

【参考・診断プロセス】

人感染鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス
検査と治療のフローチャート

鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス検査と治療のフローチャート
 
    原文:中国疾病予防コントロールセンター 4月11日掲載記事より 抜粋

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