【医療衛生情報】中国濃霧の影響は続く、呼吸疾患患者の増加

【医療衛生情報】中国濃霧の影響は続く、呼吸疾患患者の増加

北京市周辺では連日濃霧が続き、各病院の外来と緊急外来の呼吸疾患の患者数が明らかに増加している事がわかった。そのうち半数以上は風邪と発熱の患者で、上気道感染の患者は平均2割ほど増加している。

記者が前日中日友好病院、児童病院、朝陽病院、空軍総医院などの大病院から得た情報によると、最近1週間で、緊急外来、小児科などの科室で呼吸疾病患者が明らかに増えている事がわかった。北京児童病院外来診察部責任者によると、冬季は児童が上気道感染にかかりやすい季節であるが、ここ連日の濃霧が患者数に拍車をかけた。北京児童病院の統計では、1月5日~1月11日の間外来と緊急外来の受診者が9000人強に達し、上気道感染が内科受診者の50%程度を占めていた。

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中日友好病院緊急外来からの情報では、近日呼吸疾患で来院した患者が2割増加しているとのこと。毎日平均100人余りが受診し、緊急外来内科受診者の半分をも占めている。その中には、慢性肺炎の患者や、脳梗塞が悪化した人、インフルエンザにかかった患者もいた。朝陽病院、空軍総医院など各大病院の状況も中日友好病院と似ている。緊急外来の医師によると、寒冷な天候下では空気汚染も深刻になるため、慢性閉塞性肺炎等の各種呼吸疾病を引き起こしやすくなっている。

その他、記者が市疾病コントロールセンターから得た情報によると、1月14日~20日の間全市の2級以上の医療機関の累計では、外来・緊急外来で診察を受けた人数は77万人余りで、インフルエンザ発病者は3.3%を占めている。近頃インフルエンザが発生し、広範囲で流行する可能性は高くはなかったが、空気の流れが滞りインフルエンザの勢力が強まったため、インフルエンザの発病率は現在もピークの時期にある。

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そのため専門家は冬季運動時、向かい風で呼吸をせず、鼻腔あるいは口と鼻で呼吸するようにアドバイスしている。こうすることにより、上気道への冷たい空気による刺激を軽減することができる。慢性気管支炎、喘息、高血圧、冠状動脈性硬化症、心筋梗塞、脳卒中の患者と虚弱体質の高齢者は特に注意すべきであり、できる限り室外運動を減らすように言われている。

原文:健康ネット新聞 2013年1月31日掲載記事より

【汚染物質と呼吸器疾患】

  • 喘息-環境刺激因子(アレルゲン)に対する過敏反応で気管支平滑筋、気道粘膜浮腫、気道分泌亢進により気道
              狭窄が起こる。このため、喘 鳴、息切れ、咳、痰などの症状が出る。
  • 慢性気管支炎-気管支粘膜の線毛運動(異物を粘液に吸着させ喉のほうに押し出す)が妨げられ気管支に分泌物
             (痰)が溜まる。このため、痰の増加、感染が加わると膿を含み、呼吸困難や息切れなどの症状が出る。
  • 肺気腫-肺胞壁の破壊的変化が起こる。このため咳、痰、喘鳴、呼吸困難などの症状が出る。
                  喫煙との関係が深い。


【治療法】

  • 原因物質の除去として、可能ならば転地、喫煙者は禁煙を行う。
  • 慢性気管支炎には対処療法として痰の除去や感染時の抗生物質投与、急性憎悪期には酸素療法など入院が必要。
  • 喘息には薬物療法が主。
  • 肺気腫には対処療法として薬物療法、初期段階からの酸素治療、治すには肺移植しかない。
    →対処療法しかない


【予防法】

  • 外出時のマスク着用
  • 排気のきれいな掃除機を使用し、窓を開ける頻度を少なくする
  • 大気汚染物質は水に解けやすいので、雑巾で水拭きする
  • 過労を避ける

原文:「大気汚染と呼吸器疾患」 在中国日本大使館 医務官資料より
関連HP:http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/life/new130225.html

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